日々好日     2005年  9月
          
            秋ですねえ。秋を味方に、さあ、がんばろう♪

           

9月30日(金) 

★毎日新聞に連載された『とんがり森の魔女』が、「今月いっぱいでネットから消えますよ」、というメールをいただきました。インターネットで見られるのは、新聞に掲載されて6か月間だけだそうです。いずれは本になることを願っているのですが、毎日新聞社からお声がかからないまま、すっかり忘れていました。世界中の子どもたちが、魔女といえば「ダイラ」といってくれるような本にしたいといってくださっていたイラストレーターのよこやまゆみさんに、今日、久々にお電話をかけ、おしゃべりをして、決心を新たにしました。それにしても月日の流れるのは、早いです。あしたからもう10月なんですもの。想いにふけってしまうのは、秋だからなのでしょうか。

9月28日(水) 「中落ち肉」

★中央図書館で調べ物をしたあと、友人と待ち合わせてランチしました。堺東のビルの3階に大きな本屋さんがあるというので帰りにのぞいてみたところ、お、「盲導犬不合格物語」が、こんどは黄色のベストを着せてもらって、がんばってくれていました。ごくろうさま、ごくろうさま。

                     


★「中落ち」と書いた牛肉のブロックを見つけました。魚ならともかく、牛肉の「中落ち」? と好奇心プラス、いかにもおいしそうだったので、買いました。あとで知ったのですが、「中落ち」はカルビと同じく骨の周りの肉で、焼肉通の間ではけっこう知られている部所なんだそうです。厚めの手切りにして肉じゃがにしたら、やわらかくって口の中でとろけました。でも最高においしいのは、なんたって「みすじ」。スーパーなどで見つけたらたとえ昨日もお肉だったとしても飛びつきたいのですが、対面式の肉屋以外ではめったにお目にかかることはありません。

9月27日(火) 「チャーリー一家」

「チャーリーとチョコレート工場」をやっと観てきました。上演時間が夜の9時45分からということもあって、予告編のときは居眠りをしてしまいました。チャーリーというのは、ジョニー・ディップ扮するチョコレート工場主の名まえだと思っていたのですが、そうではなくて、工場に招待された少年の名まえだったんですねえ。チョコレートに関しては天才的発明家である反面、なにかが欠落している工場主の怪しさを、さすがジョニー・ディップ、うまく演じていました。ファンタジックな工場の中を、招待された五人の子どもたちといっしょに見学していくのですが、五人の子どものうちチャーリーを除く四人は、それぞれわがままで鼻持ちならない子どもたち(それが小憎らしいほどうまい名子役たち)。チャーリー少年の家はとても貧しい上、寝たきりのおじいさんとおばあさんが二組いるのですが、その四人を含めた家族がなんとも暖かくて、特に、ぐちをいわずに家族の世話をしつつ、子どもへのさりげない心配りができるチャーリーのお母さんが、素敵でした。鼻持ちならない子どもたちがたどり着く先は……。それを戒めるストーリーは強烈で、わたしが産経新聞で紹介した「もじゃもじゃペーター」と同じストーリーの展開だなと思いつつ観ました。

9月26日(月) 「タイトル」

★暑さ寒さも彼岸までとはよく行ったもので、朝夕は急に冷え込んできました。朝起きてきた孫に長袖を着せました。長袖となると直でははしたないので肌着も着せました。ソックスもはかせて、保育園に行ったはいいのですが、なんとまあ、他のお友だちは、みんな夏のまんま。先生に、「まだ長袖は早いですねえ。着替えさせてください」といわれました。予防接種をしようと思うと、いつもお熱で、まだなにもさせていません。10月に集団で受けることになっているポリオのワクチンはぜひ飲ませたいので、それまでは風邪をひかないようにと用心したのですが……。

                
                    道野辺に 花火の如し彼岸花 一輪

★夫が泉南の方にゴルフに行った帰りにカニとシャコを、ゆでるのも大変なほどたくさん買ってきました。食べるのもたいへんでした。

★「とらちゃん」のあとがきの校正をしました。「少年」のタイトルは、ほぼ決まっていたのですが、文中に掲載した歌の歌詞から拝借していたので、作詞者に了解の確認を求めてもらっていたところ、近々よく似たタイトルの詩集を出すのでというお断りがありました。うーん、気に入っていたのですが……。明日、編集会議があるそうで、それまでになんとかいいタイトルを思いついて、それが通ればいいのですが。ちなみにタイトルの著作権はないそうで、全く同じでも流通にはコードや出版社名が使われるので影響はないそうですが……。


9月25日(日) 「忘れたころに」

★「産経文化賞のお祝いおそくなってしまったけれど」といって、友人が手作りのロングベストドレスをくれました。「おぼえている、この生地? お母さんの形見だといって沢田さんからもらった反物なんだけど」。そうだっけ……。全くおぼえていませんでした。「宝船や扇、松・竹・梅などおめでたい柄なのでお祝いにいいかと思って」。フレアーの入った後ろさがりのデザインが、かわいいです。喜びが重なりますようにと、吉兆庵の三笠まんじゅうがそえてありました。うれしいですね。


                  
      背中の部分。宝船をパッチワークで四つ目についで、その下に木製のビーズの飾りが

★「とらちゃん……」の校正終りました。「おしゃべりな……」、書き下ろし脱稿しました。

9月24日(土) 「遅ればせながら」

★昨日はお彼岸の中日でしたが、珍しく書きモードに入っていたので、墓参もせずにただひたすら書いていました。今月は2回お参りしたからいいやという気持ちもあったからです。ところが、M先生からの深夜メールでお墓に参ってくださったことを知り、早朝、墓参のため京都まで行ってきました。他にもだれかお参りしてくださっていたようで、トルコキキョウが供えてありました。ありがたいことです。出かけたからには、夕方までに帰ればいいかと、京都シネマで映画を観ました。予告編を見ているうちに創作意欲がかきたてられ、こうしてはいられない、早く家に帰って続きを書かなければという思いにかられました。そのくせ、かけもちで二本見ました。「十七歳の風景」「ルパン」です。「17歳……」は、少年がひたすら自転車で北に走っている姿を追うことで、少年が何をしたのか、何を感じたのか観客が感じ取れという、実に難解で不親切な作品でした。なんとなくはわかるのですが、自転車をいっしょにこがされているような息苦しさだけが残りました。後者は物語性があって、楽しめる映画でした。ルパンの母・妻・魔女といわれている怪盗を演じた三人の女優さんが、それぞれそれらしくてとてもよかったと思います。満席で、終演後も次の開演を待つ人がドアの外にあふれていました。父親と息子の関係が隠しテーマとして描かれているのですが、たまたま電車の往復で読んでいたリリー・フランキーの「東京タワー」(この本はひいばあちゃんが、おもしろいよと貸してくれたものです)も、いっしょに暮らさない父親と息子の関係が描かれていて、相通しるところも多かったです。

9月23日(金) 

★へえーっ、銀行の自動支払い機って、狙われているんだと思いました。上部についているミラーは、後ろにだれかが立っていないか確認するようになっています。真ん中は、「あなたの暗証番号だいじょうぶですか?」という呼びかけ、下はおれおれ詐欺に引っかからないようにご注意というわけで、自動支払いシステムを利用する場合は、安全は自分で守れということなのでしょうか。

                

先日大阪は難波にある信託銀行のソファーで、支店長らしき人が、男性客にいんねんをつけられていました。途中からその場に居合わせたので、いきさつはわからないのですが、女子行員がその客のカードにハサミをいれたようなのです。もちろん事情があってのことなのでしょうが、その客は、「自分の金なのに、何でおろされへんねん!」「それですから、先ほどから申しあげていますように……」「ぐたぐだいわんとおろせ」「ご無理をおっしゃいましても」「何が無理やちゅうねん。前の支店長は太っ腹やったなあ。小遣い持っていけとポケットマネーをだしてくれた」「はあ……」「そろそろ昼やな。長くなりそうやから牛丼でもとってもらおうか」。手に負えないとおもったのでしょうか、支店長はとりあえずカウンターの奥に引き上げていきました。なんだか興味深い成り行きになってきました。そのとき、「523番の札をお持ちの方」と、わたしの番が来てしまいました。後ろ髪を引かれる思いで店を後にしたのですが、あの後どうなったのでしょう。これが、もし自動支払い機相手では恐喝屋さんも手が出ないだろうなと思ったのですが、ユンボで根こそぎ持ってい
かれる被害もあるわけで、石川五右衛門もいっていましたっけ、「……世に盗人の種はつきまじ」って。
9月22日(木) 「感想画コンクール」

★パンジョ童話講座の日。この教室の生徒さんの発想はかなりのものです。ただ最後までまとめる根気がないというか、思いつきで書き始めて、どうまとめたらいいのかわからなくなることもあるようなので、今日は、履歴書の書き方をとことん勉強しました。アイディアが湧くと早く書き進みたい気持ちはよくわかるのですが、急がば回れのたとえもあるように、しっかりイメージがつかめるまで、温めておくことも大切です。そうしないと途中で右往左往することになります。でも、なんといっても一番大切なことは、一行でも書いて、書くことになれる事です。新入りさんもいることなので、5枚童話、30枚童話の書き方の違いなどもプリントして、復習しました。話は変わりますが、パンジョライフカレッジにも盲導犬の引退犬の募金箱を置いてもらえないか前回のときにお願いしていたのですが、検討の結果、置いてくださることになりました。ありがたいです。

★本日付けの毎日新聞の朝刊に、感想画中央コンクールの課題図書が紹介されています。おかげさまで「盲導犬不合格物語」が低学年向けとして選ばれました。(え、低学年?)と思ったのですが、もともと中学年はなく、高学年と低学年に分けられているだけなのです。漢字にはみんなカナが振ってあるので低学年でも読めないことはないのですが、中学年以上を意識して書いたので、だいじょうぶかしらと心配です。感想画に、「同じ絵は一枚もない。だから読書はおもしろい」そうです。同じ本を読んでもイメージするものが、それぞれ違うということでしょうか。わたしの本を読んだ子どもたちは、いったいどんなこをお想像して絵に描いてくれるのでしょう。楽しみです。


        
            画面右の男性は「あらしのよるに」の作家きむらゆういちさんで、
            「上手だね、のひと言がぼくを変えた」のだそうです。

9月21日(水) 「とらちゃん」

★淀屋橋を通りかかったら「淀屋」の跡がありました。屋敷跡の石碑のすぐ横には、ブルーテントが並んでいます。屋敷もブルーテントも、同じ住まいに違いはないのですが……。川面を見つめるそれぞれの人生……。他人事ながら、ちょっと考えさせられました。

★おやまあ、アメリカ村の街灯って、こんなだったんですね。ずっと向こうまで続いています。その街灯にどこかで出会ったような気がしたのです……。写真を見てわかりました。ひょろっとした腰つきが、天空の城ジュピタのロボットに、どこか似ていると思いませんか。今日も、ビッグステップでとまとラーメンを食べました。くせになる味です。
 
                   


★留守中に、「とらちゃんつむじ風」のゲラが届いていました。イラストは長谷川知子さんです。児童文芸に連載してもらったときの粟田伸子さんのイラストもユーモアがあふれていて大好きだったのですが、長谷川知子さんの絵も、子どもたちによろこばれそうなタッチで、とらちゃんは元気まんまんです。また、もくじに描かれている草野球チーム「スターこらさっさ」のおっちゃんたちは、そうそうこんな感じの人たちなのよね、と見とれてしまいました。

9月20日(火) 「Tの会」

★今日の合評は長編が二編。うち一編はドキュメンタリーで、これだけのことを調べるのはたいへんだっただろうと感服したものの、厳しくいえば、資料として立派でも、物語として立ち上がっていませんでした。子どもが興味を持って読めるように物語を組み立て直さなければならないでしょう。もう一編は、現在応募中で発表待ちの作品なので、合評がしにくかったです。公募前か発表後の作品が、合評するのにふさわしいように思いました。いずれにしても、双方とも書き直すためのいい意見が出揃いました。気合が入りすぎて、疲れました。

★夜の8時過ぎ、東京からいつものように車を運転して突然やってきたのは、町子ちゃん。和歌山に墓参にいくついでに寄ってくれたのです。「これ、使いやすくってすごく気に入っているの」といって渡してくれたキッチンペーパーホルダーは、ニューヨーク土産。ずっしり重くて安定感が頼もしいです。わあ、ほしかったのよね、こんなの。わたしはなにもあげるものがないので、引退犬の募金箱を、「どこか町子ちゃんの顔のきくところに置いてもらって」と押し付けました。「所沢の友人が人の集まる店をしているから頼んであげる」と気持ちよく引くうけてくれました。

               



★昨夜、メールで送ったプロットにゴーサインが出ました。プロットを組んでから書くというケースは、わたしには初めてで新鮮です。よーし、書くぞお、と、いきごみつつも眠くって眠くってあきまへん。とりあえず寝ます。

9月19日(月) 「ちょっとがんばった」

★久しぶりに、昼間、集中してパソコンに向かいました。というか、正しくいい直すと、パソコンに向かうことが出来ました。わたしにとっては珍しいことです。というのも、今日は、@外に出て行く用事がなかったこと。Aじいじがガッティちゃんをお外に連れ出してくれたこと。Bせっぱつまってパソコンに向かわなければならなかったこと。C夕べうたたねをしたまま朝まで眠っていたので、睡眠が足りていたこと。D昨日の主教さまの手かざしがけっこうきいたのか、精神的に安定していたこと。Eお外から帰ってきたガッティちゃんがお昼寝をたっぷりしてくれたこと。集中できる原因が何拍子も揃ったのです。メールで原稿を送り、プロットを送り、写真を選び、宅配便で資料を送り、メールをだしました。こういう日は家事もはかどり、キッチンを片付けたついでに換気扇の掃除などもしました。

★友人からおいしいめざしをたくさんいただいていました。デジカメが行方不明の間にずいぶん食べてしまいましたが、まだこれだけあります。さっとあぶると香ばしいにおいが漂ってきます。家族のほとんどが大好物なので、うれしいです。

              

9月18日(日) 「堅信式」

★「少年」のモデルであるK少年が堅信式を受けるというので、京都のマリア教会まで行ってきました。ちなみにキリスト教の洗礼というのは赤ちゃんでも受けることがでるそうです。それにくらべて堅信というのは、本人の意志で受けるもので、キリスト教徒として自覚する大切な儀式なのです。敬老のお祝いもあり、100人以上のみなさんが教会に来られていました。式の最後に参列者は順番に主教さまより祝福を受けるのですが、洗礼を受けていない者は、パン(ウエハス)とぶどう酒をいただくことはできません。順番がまわってくると手を胸でクロスさせ、洗礼を受けていないことを示します。すると主教さまは、その者の頭に手をかざされ、パンの代わりに祝福の言葉をくださいます。わたしの場合、何をいっていらっしゃるのかはよく聞き取れませんでしたが、「この者にも神さまの祝福を……」というような内容だと思います。不思議ですねえ、頭に主教さまの手の重みを感じるだけで心が癒されていく感じがしました。そして思うのは遠い遠い昔のことです。悩める者、病める者、貧しき者、弱いものの頭に手をかざされ、「神の祝福を……」といわれたであろうイエスさま。キリスト教が広まっていったわけがわたしなりにわかった瞬間でした。また現実として感じたことは、残ったぶどう酒は主の血なので捨てることはできません。主教さまが壇上ですべて飲み干してしまわれます。下戸だとこのお役目は大変だろうなあと思いました。日曜学校の小さいお子さんの歌声もかわいく、ハンドベルの音色にもうっとりでした。

9月17日(土) 「宅ふぁいる?」

★昨夜、「少年」のパパさんから、本に使う写真のデーターを宅ふあいるで送ったというメールが入りました。「圧縮してあるので解凍できますか?」ということでした。ちんぷんかんぷんでしたが、宅ふあいるというのは宅配便のようなっものかと思ってので、今日一日待っていました。待てど暮らせど届かないので、パパさんにメールを入れました。そしたらこんなメールが返ってきました。
「宅ふぁいる便は家に届くわけでなく、届いたメールからそのページに行ってダウンロードして、それを解凍するわけなのですが、ちょっと無理でしょうか?取りあえずCDに焼いて持っていくことにします」ですって。届いたメールは、見当たりません。たぶん、迷惑メールだろうと思って削除してしまったのでしょう。申し訳のないことをしました。パソコン音痴のおばさんが相手では、やっかいなことです。そういえば、この間パパさんからライブでの演奏を、「じかに送ると重すぎるので」といって、宅ふぁいる便で送ってもらったことがありました。そのときは、○○さまからのお預かりというコメントがついていたことと、パソコンで送ってもらうことを理解していたので、ちゃんと受け取ることが出来ました。それにしても、最近迷惑メールが多いですね(ごまかすな!。

★久々に「飲んべえの会」がありました。気の合ったメンバー6人で大いに飲んで大いにしゃべり、笑いました、お父上が自宅の庭に窯をおいて本格的に陶芸をされているというメンバーから、素敵なカップソーサーをいただきました。見て、見て♪


               

行方不明だったデジカメですが、何度探してもなかった机の上から、いつものように湧き出てきました。不思議!

9月16日(金) 「リピーター」

★敬老の日も近いので、ひいばあちゃんと、ご近所のNさんといっしょにおすし屋さんに行きました。Nさんは、もともとわたしの年上の友人だったのですが、この地に来て20数年の歳月が流れ、昨今は、ひいばあちゃんの散歩仲間としてお付き合いしていただいていました。このところすっかり足が弱られて、週一回のデーサービスに出かける以外は、「一歩も外に出てないのよ」と不安げだったので、「まかしとて、車椅子を借りておくから」と、半ば強引にお誘いしました。車を降りてから店内までは車椅子で移動。うまくいきました。ひいばあちゃんいわく、「おごってもらうんだから、Nさん、高いもんをどんどん注文しようよ」と、生車えびに始まって、ずわいがに、ひらめのえんがわ、赤貝、いくら、中トロ、いか、かにみそ、はまち、ほっき貝、しゃこ、生まぐろ……椀物。まあ、見事な食欲でした。わたしの方が、先におなかがいっぱいになりました。

★「とらちゃん」のあとがきですが、10月3日が締め切りだと昨日ファックスが届きました。朝方一気に書きあげ、「できました」と電話をいれたところ、「え、もう」と編集さんは驚いていらっしゃいました。自分の書いた作品に対してのコメントは、考えることなく書けるものですね。また、一昨日、別の出版社に提出したプロットに対して、「good」という評価とアドバイスが届きました。もう一考しなくてはなりません。もしかしたら南の果てまで取材に……? 行くことになればいいな。

★この春、盲導犬の不合格犬についてお話をしたY小学校から電話があって、今年の四年生にもぜひ聞かせてやってほしいとのことです。依頼のリピーターは、うれしいです。
 

9月15日(金) 「なにわ土産」

★今日の「おもしろクラシック講座」は、モーツァルトでした。モーツァルトは35歳で亡くなるまでに、驚くなかれ、626曲もの交響曲やピアノ協奏曲、宗教音楽、オペラなどなどを作曲しているそうです。その曲は天上の妙音と評させているそうですが、素晴らしいフレーズでさえ一瞬しか使っていないものがたくさんあるのだそうです。今日は、モーツァルトとしてはあまりポピュラーではない曲で一度耳にしたら忘れられないという曲を聴かせてもらいました。またの機会に6歳から10歳ごろにモーツアルトが作曲した曲を聴かせてもらえるそうで、楽しみです。それにしても、天才を創るのは、昨今の様な、押し並べての教育ではむりだと感じました。

★なにわ土産を研究企画しているところがあって、「いちびり庵」というのだそうです。この度新しく考え出されたのが匂いのお土産だそうです。「新地のママのうなじの匂い」「展望山の観覧車の匂い」「道頓堀を通る女の厚化粧の匂い」。こんなのだれが買うのだろうと思いますが、話題的におもしろいことは、おもしろいかも。

★「とらちゃんつむじ風」のあとがき原稿を書きました。
  

9月14日(水) 「大阪発元気パワー」

児童文芸に連載されていた「トラちゃんつむじ風」が単行本になります。そのイラストが出来てきたとB社の編集さんから電話がありました。待ちに待っていた電話です。「画家さんが、指定した場面以外にもたくさん挿絵を描いてくださったので、絵がいっぱいの楽しい本になりそうですと」という言葉をうれしく聞きました。どんな挿絵なのか早く見てみたい。挿絵も入った校正は来週に届くそうです。パソコンに入っている物語そのものを改めて読み返して見ました。しばらく読んでいなかったのですっかり忘れていましたが、かなり手をくわえていたのですね。いっそう面白くなっていました。11月下旬、全国の、ちょっとめげてる子どもたちに、大阪から元気パワーを発信できると思います。

★仕事のことが日記に書ける日は幸せです。尊敬する大先輩を通じて依頼をいただいていた連載に取りかかります。それと、もう一つ、どうしてもクリアーしなければならない作品があります。「無理しないで沢田さんらしい作風で書いてみて」といってくださった編集長さんのやさしい顔を思い浮かべながら、プロットを立てました。熟すには、まだまだかかりそうだなと思いつつも、今の過程を楽しんでいます。
なにげなくつけた主人公の名前が気に入りました。それだけで、創作に弾みがつくものなのですね。

★デジカメが行方不明です。見つかるまでは淋しい画面でごめんなさい。出てくるかな。出てくるでしょう、いつものパターンだもの。

9月13日(火) 「下見」

★この秋、たぶん10冊目の単行本が出るだろうということで、そのお祝いと、「盲導犬不合格物語」が産経児童出版文化賞をいただいたお祝いをかねてパーティを開きましょうと、かねがねいっていただいていました。今日は、すてきな会場があるというので、京都へ下見に行ってきました。三軒ともそれぞれすてきだったのですが、地の利、値段、お料理などを考えて、そのうちのひとつを仮申し込みしてきました。Tの会のメンバーもに相談してから決定ということにしたいと思っています。まだまだ先なのですが、その節には、どうぞよろしくお願いいたします。

★京都三条といえば、みすや針
そのみすや針のあったところが洋品店になっていました。でも看板は残っています。<ずっと奥へ>との案内で、店の横の通路を通りぬけて行くと、中庭があって、その奥にひっそりとみすや針の店舗がありました。みすや針の穴は小さいのですが、糸がすんなり入るように工夫されています。みすや針製の針は、刀と同じ鉄製なので、使った後はさびないように手入れが必要というか、髪の毛が入った針刺しやフェルトでできた針刺しに刺しておくといいそうです。待ち針の頭にバラの花や弁慶と牛若丸などの飾りのついたかわいいものがあって、みとれてしまいました。大ちゃぼ、もめんえりしめ、小もめん、つむぎぐけなど、趣のある名まえの針のうち、わたしは「三ノ三」という、まるで小学校のクラスの名まえのような針を買いました。スカートのすそをまつるのには、この針が適しているそうです。みすや針の名前の由来もおもしろいので、ぜひホームページを見てくださいね。


9月12日(月) 「犬2件」

★大家族の我が家は(昔は六人なんて大家族のうちには入らなかったでしょうが)、土・日はあれこれあって、パソコンに張り付いてばかりはいられません。今日こそは、と意気込んでいたら、ガッティちゃんがお熱で、保育園から帰ってきました。小児科で診てもらったら夏風邪でした。本人はいたって元気で、いっしょにお遊びしているうちに日が暮れました。育児と家事のすきま、すきまを狙って、「犬」脱稿しました。書けるときは書けるものです。というか、熟した柿が落ちるが如しの時期だったようです。出版社に送る前に、もういちど見直しましょう。それにしても、すでに同じ出版社に入っている別件の「犬」の出版は、いったいどうなっているのでしょう。担当さんからの年賀状には、「
今年は犬の出版を」と書いてあり、初夏にお目にかかったときも、「いよいよ」ということだったのですが。「没なら没で……」とメールを送ったら、「没なんていっていません」と少しお怒りの返メールがあったきりです。わたしの肩には、犬の関連施設の支援問題ものっかっているので、早く本になってほしいものです。など、ぐじゃぐじゃ思いつつも、今宵傾けた冷酒は、ことのほか美酒でした。秋ですねえ。

9月11日(日) 「120字の苦戦」

★小学生向けマンガ雑誌に不合格犬の物語が載ります。これはわたしの「盲導犬不合格物語」がそのままマンガになるのではなくて、それをヒントに漫画家さんがストーリーを組み立てて描かれたオリジナルのお話なのですが、わたしもコメントを書かせてもらえることになっていました。具体的に依頼が来ないので遅いなあと思っていたら、やっと通知がありました。ところがなんと、10字×12行でというのです。120字……。うーん、ちゃお11月号は11月3日に発売されます。

9月10日(土) 「秋」

★ぬか漬けというのは、真夏よりも涼風がたった今ごろがおいしいですね。にんじん(葉も)・きゅうり・なす・セロリ(葉も)・みょうが。生野菜を食べる感覚でパリパリ楽しんでいます。他に大根・キャベツも漬かっています。


                   

★うたたね最長記録。夕食後、テレビを見ていてうたたねをしました。よくあることで、2〜3時間ばかり眠るとすきっとして目が覚めるのですが、今夜は、気がついて時計を見たら、なんと11日の朝5時でした。涼しくなったということなのでしょうか。一日パソコンに向かっていたので、目の疲れもあるかもしれません。お風呂を温めつつ、この日記を書いています。家の中は、まだシーンとしています。猫たちも、のびきって眠っています。少しずつ秋が深まってきているようです。  

9月9日(金) 「タイトル」

★「少年」(仮題)について、少年のご両親に原稿を渡し、チェックしてもらっていました。その確認ならびに使用させてもらう写真の選定のため、京都の少年のお宅に伺いました。原稿は、細々とした個所に手を入れると、わかりやすくなりました。タイトルもいっしょに考えました。ああでもないこうでもないとアイディアを出し合った末、「こんなのどうでしょう?」と提案のあったタイトルは、大胆にも少年の病名が入っていました。インパクトがあって、しかも明るく、好感も持てます。わたしが一人でぐじぐじ考えていてはとても思いつかないタイトルです。ご両親の願いがこもっていて、素敵だと思いました。といっても、これから出版社の了解をもらわないといけないのですが……。Kくんが学校から帰ってくるの待って顔を見てから、阪急に飛び乗りました。今朝、京都についてすぐに墓参を済ませたのですが、それが昨日のように思われました。

★夕方家に帰ると、Z会の教材「エブリスタディ小4」が届いていました。そういえば、「行こうぜ! サーカス」の一部の使用許可を求められていました。(へえ〜、こういうふうに使われたのだ)、と新鮮な思いで、教材になった「おれ」と「立花」の会話に目を通しました。たくさんある児童書の中から、選んで使っていただけることは、ありがたいことです。

          
                 

9月8日(木) 「童話教室」
                          
★パンジョの童話教室の日でした。今日は、2作品プラス締め切り間じかな公募に応募するための書き直し作品2作を、耳で聞いて合評しました。畑の作品があったので、土のにおいのする絵本を読んだのですが、読み終わってから、「それ前に読んでもらいましたよ」といわれてびっくりしました。全くおぼえていなかったからです。とほほ……。前回入会の新メンバーに加えて、見学者もあり、気分一新、より楽しく授業ができました。今日のティータイムの話題は、泉北コミュニティに載った「うさこさんちの家族新聞」のこと。うさこさんは、この童話教室の有望な生徒さんでもあるのです。次は童話の朗報で記事になるのが夢だそうです。願えば叶う。自分を信じましょうね。
 
             
                ここをクリックすると記事を読むことが出来ます。

9月7日(水) 「ボランティアクラブ」
                          
★高齢者クラブのアルミ缶回収。盛夏でもあり、回収されたアルミ缶は多かったです。そして暑かったです。わきあいあい、楽しくつぶしました。

★午後からは小学校のクラブ支援がありました。子どもたちの希望で、車椅子の扱い方を指導しました。車椅子に試乗体験しておくことはとても大切なことです。乗っている人の状況や気持ちについて考えるようになるからです。先日、梅田の地下鉄の改札を出ると、少し前を車椅子に乗った女性が進んでいらっしゃいました。その先のスロープがゆるい登りになっているのですが、みんな気がつかずにどんどん追い越していきます。健康な者にとってわずかな傾斜でも、車椅子に乗っている人には、けっこう大儀なのです。車椅子を見て、「押しましょうか」と声をかけることが出来なかった人の中には、車椅子がちょっとした傾斜に難儀することや、車椅子の扱い方がわからない人もいたと思います。車椅子にふれあう機会があれば、きっと見過ごせなかったと思います。今日、子どもたちは二人一組になって、車椅子の出し方から始まって、押す(乗る)、たたんで片付けるまで体験しました。子どもたちのほとんどが、「車椅子に乗ってみてこわかった」と感じたようです。健康な体で、安全な教室の中でも、です。ましてや、体の調子の悪い人が、外の道を通るときはどんな思いでしょう。押してみて、車椅子の扱い方もわかったと思います。車椅子を少し身近に感じた子どもたちは、これからもいろいろな体験を積んで、きっと、声をかけられるおとなになってくれると思います。

<車椅子の押し方>
@車椅子に乗っている方は、健康にハンディがあるんだということを自覚すること
A「出発しますよ」、「がたがたしますよ」、「段差にのぼりますよ」と、行動の前に声をかけること
B段差の越え方
C段差を降りるときは、バックで降りる。「段差があるので、降りますよ」と声をかける
D急な坂道を降りるときは、ジグザグで降りるか、バックで降りる
Eスピードは出さない。試乗してみればわかるのですが、人に任せて乗っているだけで不安な状態なのです。まして、本人は体調が悪いわけですからゆっくりが基本です。
F停まるときは、サイドブレーキをかける

9月6日(火) 「英訳」

★おやまあ、なんとなんと……! 「盲導犬不合格物語」の一部が英訳されて、高校生用の教科書にのるそうです。前もって学研さんから、「こういうおはなしがあるのですが」というお電話をもらっていたのですが、昨日、教科書を出す出版社から電話がかかり、今日、書類が届きました。この本は小学生はむろん、子育てにかかわっている多くのおとなの方(親ごさんや先生方)にもぜひに読んでもらいたいと思っていたのですが、高校生にまで読んでもらえることになるのは、予想外でした。たとえ一部分であってもうれしいことです。それがきっかけになって、高校生たちが、「盲導犬不合格物語」の本を手にしてくれることになれば、本望です。といっても、平成18年の4月に文部科学省へ改定教科書を申請して、1年後に検定通知があり、教科書になるのは平成20年の4月以降ということだそうです。

★出先で、「香港トマトラーメン」なるものを食べました。トマトが丸1個入っているというので、イタリアンっぽい味を想像して、内心(邪道)と思っていたのですが、スープはちゃんとした中華味で、しかもさっぱりさわやか。麺は細めのほどよい固め。ラーメンを食べ終わると器の下方に赤い線が見えてくるのですが、そこにオリエンタルライスという香辛料の聞いたごはんを入れて、またちがった味を楽しむようになっています。予想をはるかに超えたおいしさに出あったのは久しぶりで、ちょっと幸せでした。組み流しの杏仁豆腐も変わっていて、とろりとババロアのようでした。


               
             アメリカ村のビッグステップにオープンしたばかりです。
                          

9月5日(月) 「スイフヨウ」

今夏も垣根越しにスイフヨウの花がたくさん咲きました。数えてみたことはないのですが、毎日15〜20数個の花をつけていたので、夏の間に何千と咲いたことになります(一般に、晩夏から秋にかけて咲くそうなのですが、我が家のスイフヨウは、夏の初めから咲いていました)。朝咲いた白い花が、夕方には紅に染まります。それが貴婦人が酔ったようにみえるので、酔芙蓉と名づけられたようです。名まえに似合わず自然体の木で、虫にも夏の暑さにも強く、今年の酷暑でも、天の恵みの雨のみで水分は足りました。全く手をかけないまま、百日紅ととともに、花のない夏の庭を賑わしてくれました。つぼみは、まだまだいっぱいあります。

               
              

             ピンクに色づいた花はしぼみきると地面にポトリ……



★期日前投票に行ってきました。毎回、これでいいのかなあと思うことは、住所と生年月日を記入しただけで投票用紙がもらえることです。いったん投票してしまった用紙は回収できないのだし、本人だと確認できる免許書などの提出は、当然だと思うのですが。

9月4日(日) 「対応の仕方」

★地下鉄御堂筋線の南の終点は中百舌鳥なのですが、めったにない新金岡(中百舌鳥の一つ手前の駅)止まりの電車に乗り合わせました。新金岡のホームで次の電車を待っていると、「火災時の対応」というポスターが目につきました。「列車が走行中に火災になったときは、次の駅まで走行してから非難するのが基本」なのだそうです。「お客さまの避難誘導や消火活動が迅速・的確に行える体制をとっています」とのことですが……。乗務員ならびに駅係員の人々は、ペーパーによるマニュアル訓練ではなく、実際に現場訓練を受けているのでしょうか? 頭の中では万全でもパニック状態の乗客を相手にどこまで……と、心配性のおばさんは不安な思いで、「迅速」「的確」という字を見つめました。

             

9月3日(土) 「五年目のゴール」

★Kくんが5年かけて歩いてきた旅の、記念すべきゴールの日でした。阪急の春日野道からゴールの西宮まで、ご両親や担任の先生はじめ幼稚園時代の園長先生、受け持ちの先生、取材にこられていた新聞記者ほか応援隊のみなさんもいっしょに歩きました。詳しくは「本」の中で。                 

   
   ゴール直後のKくんをとりまく14名の応援隊  M先生からの「ごほうびシェイク」でカンパイ

9月2日(金) 「ニュージランドレポート」

★現在留学中の高校生のおじょうちゃんを訪ねてニュージランドに行ってこられたM先生ご夫妻のレポートが昨日届きました。29日に帰国されたばかりですのに、すごい早業。滞在中の写真がコメント付きで掲示されていて興味津々。ホストファミリーのご家族や住居の様子、街並み、自然、NZの事情など、あれこれ楽しくって、くりかえし拝見しました。孫にくださったお土産のひつじくんは、「おねんね中」で、お腹を押すとzzzと、いびきが聴こえてくるのです。かわいいっ♪

          

9月1日(木)

「少女まんがを描く方に初めてお会いしました。東京から、某社の編集さんといっしょに来られたH・ありすさんです。楚々としたロマンチックな方でした。きっとフアンの方もおおいのでは? 編集さん(女性)のKさんはとてもパワフルな明るい方で、おしゃべりも楽しくはずみました。打ち合わせをしたスイスホテルでは、ヴァイオリンとピアノの生演奏をしていました。そのあとたこ焼きを食べに行った道頓堀の極楽えびす座でも、流しのヴァイオリン弾きが、なんと、「六甲おろしを奏でていました。
      
        
      

ホテルでコピーを頼んで驚きました。なんと1枚につき70円でした。しかも消費税もとられました。「あんたねえ、世間ではどこへいっても10円なのよ!」とその傲慢さに、思わず言葉を……飲み込みました。しょせん、庶民がホテルでコピーなど頼むべきではないのです。