日々好日 2003年4月

4月30日(水)
★私の頭の中に小さな交差点があって、東からは「家庭」、西からは「ボランティア」、南からは「創作」、北からは「趣味」、それぞれの車が行き交っている。幸いなことに「押しボタン式」なので、混乱することもなく今日に至っているが、そろそろバイパスを作ることも考えないといけない時期にきている。人に任せられるものは任せて、抜けられるものは抜けて、時間にゆとりを持ちたいと思う。忙しいは、「心を亡くす」、慌しいは、「心が荒れる」と書くのよ、と教えてもらったことがある。何度も反芻しなければならない大切な言葉だ。
★雨の音をききながらパソコンを打っていると、スポーツクラブから帰ってきた夫が、「洗濯干したままだぜ」という。「え、それってどういうこと?」 雨は夜半から降っていて、洗濯物を外にほすわけがない。まさかと思いつつ、雨の降る中、庭にとび出る。物干し竿に洗濯物が、ずらり……。なんとまあ、いったい、こったい……? どぼどぼになった洗濯物をあわてて取り入れながら、わけがわからない。
そういえば、昨日、娘が大量に冬物を洗っていた。二階に干せるだけ干した後、たたんで置いていたのを、夫が気をきかせて庭に干したらしい。夫以外はそのことを知らないので、だれも取り入れなかったというお粗末な謎解きだった。洗濯物をもう一度すすぐのに手間がかかった。やれやれ。

4月29日(火)
★小さい頃の思い出の本に、『象のババール』がある。「貝殻で砂を掘っているのが、ババールです」。たくさんの小象の中からババールを見つけたときの安心感を、今でもおぼえている。月日は流れ、会社勤めをしていたある日、書店で、あの赤い表紙のババールを見つけたときは、タイムスリップした思いがした。「まさか」と目を疑い、そのあと再会に感動が走った。それから、また数十年がたちババールブームがやってきた。洗練されすぎたババールに違和感を感じつつも、うれしかった。
ババ―ルの作者が、パリ市内の病院で亡くなったという記事が、最新号のアエラに出ている。99歳だったそうだ。若い母親だった作者が子どもに聞かせたお話に、画家であった夫が絵をつけ、本になったと書いてあった。夫が亡くなり途中で長男が絵を引き継いだそうだ。私が洗練されすぎたと違和感を感じたのは、このあたりにあったのかもしれない。それにしても、家族に支えられて、世界中のこどもたち愛されるババールを書きつづけることができたセシル夫人は、幸せな一生だったと思う。50数年前にババールという友達にめぐり合えた私も幸せ。ありがとう、セシル夫人。どうぞ安らかに。

4月28日(月)
★ねたきりにならないためのB型機能訓練「お元気です会」。輪になってマスゲームのあと、保健士さんの指示で参加者が順番に自己紹介をすることに。フルネームで名前をいったあと、ひとこと近況報告。日頃から顔なじみの高齢者のみなさんの生活ぶりや意外なこだわりなどがわかって、大変参考になった。昼食時に、スタッフの一人が掘ってきてくれた竹の子で若竹汁を。木の芽の香りも清々しく、とてもおいしかった。後片付けをして、反省会と次回の打ち合わせを終えると3時。朝の9時半からの長丁場、車椅子の参加者の送迎なども含め、気持ちよく、てきぱき動いてくれるボランティアスタッフに今日も感謝しつつ、会を終える。
★福祉協議会定例会
 (五月の総会に向けて。ハローの編集会議。それぞれの活動の報告など)。毎月第4月曜日は、けっこうハードで、夜の10時過ぎ、会議が終わるとほっとする。
★昨日サラダに入れようとりんごを一個買い、二つに切ると中が、茶色くなってしまっていた。今日、別のお店で買ったりんごもそうだった。りんごの季節は、もう終わってしまったんだ……。「祝い」が「」でるまでは、まだ少しある。

4月27日(日)
★千早赤阪村にある日本ライトハウス行動訓練所で、パピーの委託式を取材。千早赤阪村=遠い=不便=山道=危険といったイメージだったが、家から50分ほどで行けるいい道を教わった。チェックポイントをきっちりおさえ、初めての人でも迷わず行ける素敵な地図を描いてくださったライトフレンズの藤川さん、ありがとう!前回訪れたときは桜、今日はこぶしがきれいだった。
★このところ、パソコンのそばで、いつもぐうだらしているネコは、我が家で一番でっかい「のらら」。春になり抜け毛の季節。もしやと、キーボードの隙間を爪楊枝でほじくってみたら、わおっ。やっぱりね……。

★アイディアばっちりの「風水金魚玉」は、ブルーだった。勉強・仕事運アップ。これって、けっこううれしい。が、一方、新製品に対してチェックせずにはいられないのが、家族の安全を一手に担っている主婦の性。……うーん、改良するべき点が出てくる、出てくる。教えてあげたい!

4月26日(土)
★「かゆくって、よく眠むれなかった」といいつつ起きてきた娘を見てびっくり。全身が、赤くかぶれたようにはれあがっている。ジンマシン! 色が白いだけに痛々しい。何を食べた? 思い当たるものがない。今日は土曜日なので、午後からは休診。あわてて病院につれてく。原因は、木曜日の夜に酢の物にして食べたカニ棒らしい。魚介類や甲殻類は要注意だそうだ。病院でずいぶん待たされたので、帰宅すると午後一時をまわっていた。楽しみにしていた梅花の「生涯学習講座」を受けることができなかった。それにしても、日頃は健康そのものの、病院にいくことなどほとんどない娘なのに……。
★「疲れたときにどうぞ」というメッセージとともに、「風水金魚玉」という入浴剤をもらった。丸い球状の入浴剤の中に、プラスチックの金魚が入っているらしい。溶けてくると中から、七色のうちのどれか一色の金魚が出てくるそうだ。それでどんな運があるか楽しめるのだそうだ。入浴剤といえば、粉のものから固形になり、はたまた液体になり、温泉の湯になり、アロマになり、発汗してダイエット……。そしてこんどは、「風水金魚玉」。アイディアは尽きるところがないと、感心することしきり。楽しみがまた一つ増えた。

4月25日(金)
フラダンスのレッスン日。他のメンバーは、厚生年金会館での発表会やイベント出場に忙しそう。たまにしか出席できない私はすべてパス。ただその瞬間を楽しめばいいだけなので、お気楽なもの。その分、みんなの踊りを冷静に見ることができる。先生の踊りからは、さすがに伝わってくるものがある。振り付け通りに踊ればいいというものではないなあと、つくづく感じ入る。心を伝えるという点では、童話を書くということと同じなのかもしれない。入るのは形から、そのあとが問題なのだ。
★子どもたちといっしょに、「ハッピーハウス」にボランティア体験にいったときの写真を、カメラマンの野寺夕子さんが送ってきてくださっていた。さすが、プロ。それぞれの子どもの個性が光っている。七人の子どもたちそれぞれに、暖かいメッセージを添えてあった。一人一人に渡してしまうのはもったいないので、お父さん、お母さんに集まっていただくことに。
みなさん写真に見入りつつ、「あの時は、ほんと、いい体験をさせてもらった」と、思い話に花が咲く。この体験を単行本にするにあたって、「フィクションもまぜるよ」宣言。「どうぞどうぞ、うんと面白く書いて」。お母さんたちがあれこれ注文をつけずに、どんな物語になるだろうと楽しんでくれる姿勢がうれしい。子どもたちの「はちゃめちゃな体験」を通じて、ハッピーハウスの活動がしっかり伝わるように書いてみようと思う。

4月24日(木)
★朝から、うれしい驚きの電話がかかってきた。某誌に六回連載の依頼打診。師の教えは、「いかなる依頼も断るな」。いいのだろうか、お引き受けして……。
★「童話を書く」講座の日。昨夜遅くまでかかって手引きを作った。内容についてはあらましを、当HPの童話ミニ講座に記載。今回から娘も、「助っ人受講生」として参加。合評の際、若い意見もきけるのでありがたい。二駅先のカルチャーまで、夫が車で送迎してくれた。私一人だと、たぶん電車だったと思う。帰りの車の中で、「ママの講座はどうだった?」と夫。「おもしろかったし、わかりやすかった」と娘。おもしろくて、わかりやすかった。これ以上の誉め言葉はない。受講生が初心者ばかりなので、しばらくは、五枚作品だけを書いてもらうことにする。目標は「光る五枚」。
★今朝、宅配便で雑誌の最終校正ゲラが届く。明日までにチェックすることになっているので、関係者に電話やファックスをして了解を得る。11ページのうち8ページまでがカラーなのがうれしい。出版社にメールで校正報告。

4月23日(水)
5555をヒットされた方は、どなただったのでしょう? 3333の時もご連絡がなかったことから思うに、私のHPに来てくださる方は、お子さんから、それなりのお年の方までいらっしゃるので、ヒットのしくみをご存知ないのかも。ここで、説明させていただきます。ホームページを開いていただいたときに、右上に表示されるナンバーは、訪問回数を表しています。「ようこそ」という感謝の意味をこめて、3333や5555などの切り番をカウントしていただいた方には、半ば押し付けで私の本をもらっていただくことにしています。次は7777です。ぜひ、その番号をヒットされた方は、ご連絡いただくようにお願いいたします。
★遠くで、空砲の音が響く。自衛隊が演習をしているのだ。私の住んでいる泉北ニュータウンは、和泉市と隣合わせ。和泉市の信太山に自衛隊の演習場がある。といっても、空砲の音を聞くのは久しい。二十七年前に引っ越して来たばかりの頃は、時々ヘリコプターも旋回していた。深夜、道路側の家の犬がやたら吠えるので、その家の人が不審に思い、二階の窓から車道を見たら、なんと、迷彩服を着た自衛隊員が大勢、音も立てずに行進していた……。なんてこともあった。演習場は緑の森の中にあり、車で前を通っても、普段は意識することはない。日本を守るために、日頃から訓練をしていることに頭を下げつつも、その訓練が戦いの場で実践されることがないように、深く願う。

4月22日(火)
ネコのめめは、拾ってから16年が経つ。去年の夏は旋毛(つむじ。へえ、こんな字を書くんや)を曲げ、吹き抜けの梁にあがったまま、階下に下りてこなかった。秋風が吹いて肌寒くなりやっと下に降りてきて以来、一日のほとんどを、茶の間のホットカーぺートで眠っている。水を飲むときと、トイレの時しか動かない。普通ネコは、「ネコ分け」といって、えさを一度に食べず、一日に何回もちょこちょこ食べるのだが、おばあちゃんになってしまっためめは、一日に一回か、せいぜい二回、それも、わたしたちの食事の時に、おさしみや、焼魚のほぐしたのを食べるだけになってしまった。ただ水は、けっこうたくさん飲む。これが長生きの秘訣かもしれない(もしかしたら、人間にもあてはまるかも)。ひざにのせてやると、「だれが抱いてくれてるの?」といわんばかりにそっくりかえって顔をみつめる。それも、ずっと長い間見つめている。やさしい目だ。「うーんと長生きしいや」というと、わかるのか、ごろごろと目を細める。


★ネコ好きな人の書いた本、あれこれ。無邪気なまでのネコバカぶりに、ますますネコが好きになっていく。

4月21日(月)
★今日は、高齢者と一緒に歩く「ぶらぶら散歩の会」の日。毎年四月は、ぼたん桜が咲いている花代公園のわき道へ。「今日はちょっと肌寒いね」「桜、まだ散っていへんやろか」「入院されてるAさんやけど、たいぶんようなってきたはるらしいよ」などおしゃべりしながら、時間をかけて、ゆっくり歩く。自動四輪者のおじいちゃんは92歳。3歳のさすけくんもおばあちゃんのお供で参加。通りから少し奥まった所に……、「あ、大丈夫、まだ咲いてる」。さっそく車椅子に乗せてきた大きな敷物を引っ張り出し、お茶を入れてお花見。花吹雪の下で、リーダーの斎藤さんが早起きして作ってくれた桜餅をいただく。ほんのり甘く、まだあたたかい。帰り道、ちらほら咲きのつつじを愛でながら、まさに日々是好日。今日もいい日をありがとうです。

4月20日(日)
★雨天のため、「盲導犬ユーザーと歩く会」が、中止になった。
★それにしても、ナンシー関の『記憶スケッチアカデミー』(角川文庫)ほど、笑える本はない。目が点になってしまうほどけったいな素人絵のおかしさはもちろんだが、その絵に書き添えられているナンシー関のコメントに、しばらく笑いがとまらない。この本を、盲腸などの開腹手術をした人のお見舞いにあげたりなどしようものなら、一生恨まれること、まちがいない。笑いがおさまった後にくるのは、感動。ナンシー関の着眼点の素晴らしさは、類を見ない。

4月19日(土)
★昔遊びの会「竹とんぼ」の日。チラシ、古紙、色紙で、形も違う三種類の紙飛行機を折る。新一年生を含めて、45名の参加があった。折り方一つで、よく飛んだり旋回したり。すぐに落ちるものは、昔、男の子だったおじいちゃんによく飛ぶ「おまじない」をかけてもらう。つまり、前方に紙のおもりをつけたり、翼を曲げたり……、飛ばすときの角度も大切だ。工夫ひとつでよく飛ぶようになって、子どもたちはうれしそう。学年別に、飛ばし比べをして盛り上がる。
「読み特」カラー校正。パソコンのモーターの音だけしか聞こえない深夜、高学年の子どもたちに、メッセージがしっかり届くことを願いつつ、「盲導犬不合格物語」(短編)のゲラ校正をする。

4月18日(金)
★修理にだしていたデジカメが戻ってきた。五年間保証の任意保険をかけていたので、修理代1万7千余円は無料。はじめての体験だけに、妙にありがたい。

★沢田家の墓所は鎌倉の安国論寺にある。四季折々も美しく、長閑でいいところだ。が、夫の母は、かねてからそこには入りたくないといっている。夫はというと、娘たちが墓の管理に振り回されるのは意に添わないから、散骨してほしいという。それならと、私は母が眠っている京都のお墓に入ることになっている。他者からみると全く変な家族に見えるだろう。我が家はそれぞれ好きに生きている。さて今日は、京都で吉橋先生の童話教室のある日だが、まずは、私がは入るであろうお墓(朝日カルチャーとは目と鼻の先にある)にお参り。一保堂で煎茶を買った後、ブックファーストに寄る。ここは文庫本が豊富に揃っていて、持ち帰る重さも忘れて、つい買いすぎてしまう。カルチャーには、新しい生徒さんが六名(うち男性二名)も入ってこられて、教室に新しい風が吹きこんできた感じがした。
★深夜の1時、今日買った本を見つつ、娘と笑いころげ、大いに盛り上がる。いやあ、人の想像力って、なんておもしろいんだろう!(「ほんじゃまか」参照)

4月17日(木)
★今日の「おもしろクラシック講座」は、合唱曲あれこれについて。クイズを交えて、オペラやオペレッタ、懐かしのアメリカンポップスなどを、講師新山さんの楽しい講義とともに聴く。男性合唱団「パパ―ズ」の花形バス、森岡さんが聴きに来られていたので、無理をお願いして一曲歌っていただく。生のアカペラの迫力に、みんな感動。拍手喝采だった。新山さんの尽力のおかげで、貸し出し用のCDもだいぶん増えた。「ドイツオペラ合唱曲」「やすらぎのくらシック」「魔笛」のCDを借りる。

4月16日(水)
★緊急入院された友人のお見舞いに行きたいというお年寄り二人を、車で病院にお連れする。入院されたのは、おしゃれで若々しいおばあちゃん。めまいと吐き気がしたというので救急車を呼んだとのこと。予想していた通り、やはりメニエール氏病らしい。これは一言でいうと船酔いと同じ状態。慣れるとトラベルミンでも飲んで、二〜三日寝ていれば治る(夫の母がそうだ)。帰宅していいといわれたのに、一人暮らしの不安から、入院させてくれと頼んだとのこと。それから一週間、トイレも寝たままオマルでさせてもらっているという。「あかんあかん、そんなことしてたら本当の病人になってしまうよ。おしっこは自分で行って、ご飯は、ちゃんと起きて食べようよ」とアドバイスはしたものの、起き上がって倒れたらという不安は拭い去れないようだ。同室の五人は、寝たきり状態の方ばかり。影響が心配だ。病院の方でしっかり指導してほしい。どんどん増築中の立派な病棟を見て、深く考えこんでしまった。

4月15日(火)
★桜の花びらをしきつめた道を、犬といっしょに散歩する幸せ。犬の背中にもちらほら、はらり……。夫が留守だったから味わえた喜び。散歩にいけなかった夫は、外出先でいい出会いをしているかもしれない。人や物とのめぐりあいは、結果的には必然であっても、最初はすべて偶然のなせるわざなのかも、とあれこれ過ぎ去った日々を思い浮かべ、久々に乙女チックな気分になる。春は、いくつになっても心躍るもの。ほんと、いくつになっても? いえ、そうありたいもんです。

4月14日(月)
★高齢者といっしょに介護用雑巾を縫う「雑巾さんの会」の日。世間話をしながら、ティータイムが来るまで、手を動かす。今日の私は、あっちのテーブル、こっちのテーブルと渡り歩いて、世間話ばかりで終わってしまった。急に入院されたおばあちゃんのお見舞いの相談、お孫さんが生まれたお目でたい話、腰痛だったのに無事旅行に行ってきた話、昨日の選挙の立会いごくろうさま話、盲導犬のレインコートを縫っている人との話、ご不幸のあった話などなど。「ごめんね、今日は、一枚も縫われへんだわ」「ええのよ、おしゃべりすることも大切やから」。いつも私がい言っていることをそっくり言ってもらって、ほっとする。そうなんだよね、年をいくと出不精になりがちだが、今日は、あそこに出かけていってあれをする、という目的があることが大切なんだよね。
★「おもしろクラシック講座」から借り出していたCDを聴く。『ベストオブ米良美一』。ていねいな歌声が心にしみ渡る。しばしうっとり耳を傾ける。『城ヶ島の雨』、特にいい。

4月13日(日)
★選挙に投票のあと、千早赤阪村にある日本ライトハウスに行く。今日は、年4回実施されているオープンデー。申し込んでおけば施設見学などができる。歌手の中村美津子さんが来られていたので、いっしょについてまわって、取材させていただく。盲導犬の育成のために、チャリティーコンペなどを開き(今年は4月21日 加茂カントリークラブにて)、10年間に渡り支援してこられたという。生まれたばかりの子犬をだいて、「かわいいわあ、だれか写真とってえな」ときさくなお人柄(全くの素顔なのに)。さすがにオーラは感じるものの、きゃしゃなほど小柄で、きどらない自然体に、この方が、あの紅白に10年間も出場されている中村美津子さん? と感動することしきり。いっしょに来られていたご主人や、ご主人のお姉さんご一家も、みんな控えめでいい方だった。中村美津子さんのHP「みつまめ会」もごらんください。みつまめ……。そういえば、中村美津子さんは、「あんみつ姫」のような方だった……。

4月12日(土)
★アメリカの大学は、入ってからが大変だと聞いてはいたが、ほんとうに大変なようだ。娘のメールによると、一日おきにテストがあり、提出物や大テストも頻繁にあるということで、睡眠時間もままならないようだ。食べる時間があれば、寝ていたいそうだ。よくがんばっていると思う。日本の大学に通っていた頃は勉強もしていたが、バイトもコンパも楽しむ時間がたっぷりあった。本人も、今までにこんな勉強をしたことはないといっているが、いやはや、日米の大学生活のこの差はいったい何だろう。

4月11日(金)
★久しぶりに、「フラダンス」のレッスンにいく。先生のしなやかな振りを目で追いながら、微妙に遅れて手足を動かす。腰は、無理に振らないこと。正しく膝を使っていれば自然についてくることになっている。ときどき鏡に写っている己が姿を見るにつけ、辛いものがあるが、それは、しかたがない。笑顔、笑顔。フラダンスは、年齢や体型に関係なく、それなりに楽しめるところがいい。。わずか一時間余、ハワイアンのメロディーにのって体を動かしただけで、気分は爽快。はだしで床を踏みしめるのも、なかなかいい感じ。真剣に踊ると、太ももあたりが痛いのもいい。

4月10日(木)
★パンジョライフカレッジで、「童話を書く」を開講。受講生のみなさんのほとんどが、童話を書くのは全く初めてだという。そのために、ごくごく初歩から入ったつもりだが、わかっていただけただろうか? そういう私自身、師から繰り返し教わっていたことが何年も経ったある日、「ああこういうことだったのか」とすとんと落ちることがある。大切なことは、繰り返し話していこうと思う。(講座内容については、参考程度だが、HPのミニ講座に掲載)。シナリオを勉強中の娘が、「次回からわたしも講座を受けてみようかな」といってくれた。こりゃまた、どういう風の吹き回しなのか。うれしいですねえ。

4月9日(水)
★昔遊びの会「竹とんぼ」打ち合わせ。今月は、紙飛行機あれこれ。一口に紙飛行機といっても、比較的簡単なものから複雑極まりないものまで、そりゃ、もう、いろいろあるのです。試作の上、その中から、@折りやすいAよく飛ぶB出来上がりのパターンが全く違うものを三種類選んで、折り方を学ぶ。パターン@はB5ザラ紙で、Aはチラシで、Bは色紙で折ることにする。
★いよいよ明日から、パンジョで「童話を書く」を開講。私が会得してきたノウハウが、童話作家を夢見ている人に役に立つように願いつつ、資料つくりに力を注ぐ。
★昨晩学研からファックスが届き、その件に関して電話がで打ち合わせ。

★アメリカやカナダでも急性肺炎患者が出ているというので、アメリカに留学中の娘に、あわててマスクなどを送る。本人からは、「え、そうなん? そんな話は全然聞きません」と、のんきなメールが届いた。アメリカは広いから、よその州のことは他の国のことと同じなのかもしれない。ということは、戦争を実感していないアメリカ人もいるのかも……。

4月8日(火)
★今年、お花見しそこねた方、もしくは、近所でささやかに済まされた方に、おすすめします。居ながらにしての醍醐の花見ができるのです。越水利江子さんのサイト風雲童話城」に、醍醐のほかに円山の枝垂桜や哲学の道、インクラインなどのすてきな桜が紹介させていました。(「居ながら花見」をしたい方は、ここをクリック)。尚、童話城は、花見の季節以外もに、童話作家で賑わっています。
(ただいま朝の七時です。日記としては異例の速さ。早くみなさんにお知らせしたくって)

★パソコン救急隊に来てもらって、パソコンの容量を増やす。zaqの容量も増設。ということは、机がうんと広くなったのと同じで、機械が探し物をしなくてもいいので、画面も早く出てくるし、これからはフリーズも減るそうだ。

4月7日(月)
★高齢者といっしょに童謡・唱歌・ナツメロなどを歌う「みんなカナリア会」。いつもより少な目とはいえ、40数人の参加者と10名のスタッフで、次々なつかしい歌をメドレーで歌う。4月生まれの人にお好きな歌をプレゼントしたあと、「もう一人4月生まれの人がいまーす。だれでしょう?」と問いかける。「その人の名は、アトム君]ということで、五十年前の今日、鉄腕アトムが生まれたことを祝し、みんなで、「アトムの主題歌」をうたいました。
 空を超えて ららら星のかなた
   行くぞアトム ジェットの限り
   心やさしい ららら科学の子(わたしは七つの子と歌ってしまった)
   十万馬力だ 鉄腕アトム
五十年前、手塚治虫が空想した科学の世界に、時代は追いついたのでしょうか。
★ご近所の方が亡くなり、お通夜の受付に、大阪は長居のお寺に出向く。

4月6日(日)
★下巻だと思って読んでいた『二つの塔』、奇妙な生き物の名前が気になって、ぱらぱらと繰ってみたが、出てこない。あれっと確かめると、上巻の2だった(そんなのあり?)。生還したガンタルフと出会った三勇者たちがセオデン王の館に赴くところから始まっている。セデオン王が正気に戻るシーン、本ではあっけないほどさらりと書かれているが、映画はとても素晴らしかった(呪いのかかった王のうつろな目や、王を操っていたグリマの憎らしさ、それを懲らしめるガンタルフの魔力などなど)。ピピンがガンタルフの石を勝手に覗いて恐ろしいものをみてしまうエピソードは、映画にはなかった。映画と本を読み比べるのは、楽しい。
★今週は、『ロード オブ ザ リング』で明けて、そして終わろうとしている。いえ終わらせるためにも、今晩、何が何でもをもう一回、映画を観にいかねばと思い立つ。車で十分のところにバージンシネマができたことと、夜間割引があることがうれしい。―― 映画を観て一言。「愛しいしと」のセリフも気味の悪い生き物の正体や、映像の撮り方などもインターネットで調べてから観に行ったので、今回は面白さも倍だった。余韻に浸るためパンフレットを買った。まだ当分、指輪物語症候群が……。

4月5日(土)
ほのぼの会のお花見会のお手伝い。桜は見頃だというのに、あいにくの雨。公園で開催の予定を地域会館に変更。桜の切花を飾った部屋で、すき焼きパーティをする。ほのぼの会の集まりには、いつも必ず参加されているお年よりが何人もみえないので、電話をかける。皆さん風邪だったり、腰痛だったり、雨だからやめておくという人も。それでも、高齢者22名ボランティア15名で、すき焼きをおいしくいただく。今日はビールも。食後、三味線の伴奏で、ご陽気に歌って踊る。それにしても花冷えとはよくいったもので、洗い物をしているうちに、体の芯まで冷えてしまった。
★夕飯のおかずを多い目に作り、ご近所の風邪引きさん宅に届ける。

4月4日(金)
★今朝、台所で口ずさんだ歌は、
   
 潮来乗りさんよ〜 潮来のりさんよ〜 袂が濡れる 袂が濡れる……
というひばりの歌。なぜ、今朝はこの歌なのか、理由はわかっている。朝、お風呂に浸かりながら読んだ週刊誌に、「シャンペンと鮒寿しが合う」という俳優さんのコメントが出ていた。鮒寿し→滋賀県→水郷巡り→潮来……というわけで、春の川面と鮒寿しを思い浮かべてながら朝食と娘のお弁当ができあがるまで、♪ 夜風潮風追い風吹けば……と、繰り返し歌いつづけたというわけだ。それにしても、鮒寿しには、やはり日本酒、それに、お茶漬けがいい。
★アラゴルンに再会したくて、『指輪物語・二つの塔』を読んでいる。本での主人公はあくまでもホビット族。映画ならわずか数分で終わるビビンとメリーがオークたちの手から逃げるまでの場面が、事細かく描写されていて、なかなか面白い。木の鬚なるものの様子も、そうだったのかとよくわかった。本は本で楽しめる。が、物足りない。本に出てくるアラゴルンは勇者ではあるけれど、オーラがない。雄弁すぎるのもいただけない。アラゴルンはもちろん、レゴラスもギムリも、映画のキャスティングは最高だと思いつつ、上巻を読み終え下巻に移る。

4月3日(木)
★今朝から、離れない歌がある。三十年も前に流行ったフォークソング……。
                                 
    戦いすんだ戦場に                     遠くの空を見ていたら
    夕日が赤く落ちてゆく                   知らずにいつか泣いていた
    今まで敵と戦った                      戦争なんかしたくはないよ
    面影なんか何にもない                   あの子のそばに帰りたい

★「満開だぜ。花見にいこう」と夫がいう。もう満開? 今年の桜は、いきなり満開という感じがする。おにぎりなど買ってマックといっしょに桜並木にでかける。シートを広げて座っていると、犬連れの人、小さな子ども連れの人が寄ってくる。お目当てはマック。雑種でおっさん顔なんだけれど、おだやかでやさしいマックの気質が、他の犬や子どもにもわかるらしい。ひとしきり遊んだあと、私たちはビール、マックは緑茶(それしかなかった)で喉を潤す。五片の花びらをしっかりつけたまま、桜がくるくる舞い落ちてくる。見上げると、5、6羽の小鳥が梢に止まって、花をついばんでいる。その度に花が根元からちぎれて、落下傘のように落ちてくる。芝生に落ちた花を手にとると、千切れた軸の部分から、かすかに甘い香りがした。咲いたばかりでもったいない気がして、押し花にしようと、せっせと拾う。
本屋で「指輪物語・二つの塔」を買ったあと、喫茶店に寄る。犬連れなので、表に椅子をだしてもらえないかと頼む。コーヒーをすすっている間、マックは氷を一かけ食べて、伏せをしていた。
★鳥垣さんの不思議な「絵日記」にはまっている。HPの「日常ノ感時」をクリック。どんどん消していく人なので、早めに見てね。


4月2日(水)
★老人会のアルミ缶つぶし。足で、ガンガン空き缶をつぶしながら、発泡酒が出回ってから、なんとビールの種類の多くなったことと感心する。それにしても、同じ地球に生きていながら……。一瞬、この平和が痛い。
★マックに狂犬病の予防注射を受けさせる。夫いわく、先日の新聞に、獣医さんの意見がのっていたそうだ。ペットの輸入が盛んになった昨今、、狂犬病より怖いペットの病気があるにもかかわらず、その対策が考えられていない。狂犬病は皆無なのだから、考え直すべきだと。……と思いつつ、戦地からのニュースとのジレンマに悩む。
★昨日がエイプリルフールだということを、すっかり忘れていた。去年までは、毎年家族をひっかけては、楽しんでいたのに。
  
    エイプリルフールはうそつきの日
    隣の大法螺吹き夫さんは
    今日に限って本当のことを
    言って歩くよ 変わってる
    あまのじゃく     
うそつきにも、あまのじゃくにもまれなかった昨日のわたし。つまんないよお! と書いている自分が、情けなくなる。アメリカとイラクの間に入って、双方の意見をじっくり聞き直してくれる人(国)はないのだろうか。先日、小学生がけんかをしている場にでくわした。けんかは1対1だったが、それをとりまく同級生、そのまわりには、けしかける中学生たちの野次馬で人垣ができていた。友人とわたしが偶然そこを通りかかった。ただ「やめさない」と怒鳴る私に対して友人は、だれとだれがけんかをしているのかを確かめた。関係のない中学生に向こうに行けといった。小学生たちには、黙っておけと。そして、けんかをしている二人の男の子に、「あんたは、なんでおこってるの?」と一人ずつ理由を聞き、それに対してけんか相手はどう思っているのかと、徹底的に聞き出した。けんかの原因はささいなことだった。中学生にけしかけられて、ひくにひかれなくなっていたようだ。「今、ここでちゃんと仲直りしとこね」と、友人は二人から話をじゅうぶん聞いたあと、謝らせるところは、しっかり謝らせた。もちろん本人納得の上で。「これで、どっちも、もうおこってへんね」。わたしは、感心して成り行きをみていた……。そういう風に仲裁してくれる人(国)は、いないのだろうか。

4月1日(火
★ライトフレンズのスタッフと打ち合わせ。写真えらびなど。
★映画の日ということで
ロード オブ ザ リングを観にいくCG技術が素晴らしく三時間があっという間だった。前回よりも、どきどき度が少なかったのは、気のせい(樹の精)? ホビット族の四人の指輪にまつわる活躍というよりも、勇者たち特にアラゴルンさまの深い湖のような表情と、正義を貫く闘志に、もうめろめろ。胸に響くセリフがいくつかあったのだが、家に帰ったら、ぼやけてしまっている。本の中では、どういう風に書いてあるのか、今回こそ、ぜひ読んでみなければ。
★マックに、フィラリアの薬を飲ませる。毎月ついたちに忘れず、12月まで。

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